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はじめての急変

かなーーーり昔のお話です。

それは私がまだ、うら若き新人ナースだった頃のお話。

…今も気持ちは若いけどね!←

はじめて体験した、患者さんの"急変"のお話し。

その患者さんを仮にAさんとしましょう。

Aさんは、その2、3日前に他の病院から移って来たばかりの、脳出血後の患者さん。
どっちの麻痺だったかは忘れてしまいましたが、片麻痺があり、車椅子での生活をしている方。

構音障害や、認知の障害などもあり、あまり自分から何かを訴えたりする事は少ない方でした。

未破裂動脈瘤と言う、脳の動脈に出来たコブ状のものを、破裂しないようにする"クリッピング術"と言うものも行っていました。

ある秋の日曜日、新人ナースまるは、夜勤の先輩から送りを受けます。

「Aさん昨日の夕食後に嘔吐してます。血圧は少し高めですが、朝食は普通に食べられました。」

血圧高め?!昨日嘔吐?!

血圧気にしなきゃ!(◎_◎;)
嘔吐ならイレウス(腸閉塞)?!
お腹の音も聴いて、何事も無い事を確認せねば!(◎_◎;)

新人ナースまるはドキドキです。
単なる食べ過ぎとか、便秘で吐いたと思いたいところ。

とりあえず思いつく観察項目をすべて観察するため、血圧を測り、お腹の音を聴きます。

血圧が、200!?((((;゚Д゚)))))))
何回測っても、200!(◎_◎;)

朝は高めと言っても、150くらいだったって言ってたのに?!

こりゃ大変!!
更に、音を聴こうとしたお腹には、拳大の拍動するナニカが。

新人ナースまるにはこれがナニカは分かりませんが、明らかに異常である事だけは分かります。

ここはとりあえず先輩の田中さん(仮名)に相談です。

「田中さん(仮名)!!Aさん血圧200まで上がってます((((;゚Д゚)))))))
そして、お腹になんか拳大の拍動するモノがあります…!」

「お腹に拍動??AさんAAA(腹部大動脈瘤)なんてあるって送りあったっけ?」

私の情報収集が足りないだけかもしれないので、そこんとこカルテで確認しつつ、血圧200は異常なので、当直医(日曜は当直医が診るのです)に連絡し、診察を依頼します。

そして、あさったカルテに腹部大動脈瘤の記載を見つけます。


……やっぱあったんだー、それが血圧高くなって、拍動が分かるようになったのね……って、3センチ…?

腹部に、3センチ大の動脈瘤…?!

あ、あきらかに育ってますけど
((((;゚Д゚)))))))

どう見ても私の大きな握り拳位はある。

血圧が上がって、大動脈瘤が大きくなっちゃった?!

診察に来た当直医に、血圧と、腹部大動脈瘤がカルテの記載より大きくなっている事を伝え、指示を受けます。


とりあえず、血圧を下げなくてはいけない。
当直医から、血管確保をして、降圧剤の点滴をはじめる指示が出ます。

そんなバタバタしてる中でも、Aさんは特に苦痛を訴えるわけでもなく、私たちがするあれこれになすがまま。

血圧が上がっていても、頭痛の訴えもなく…。
まぁ、不快症状がないのなら、それはありがたいけどね。
言わないだけで、いや、言えないだけで、気分不快もあったのかもしれないなぁ…←今になって思う。


そんなAさんに、新人ナースまる、血管確保を実施します。

「Aさん、血圧が高いので、点滴で血圧を下げますね。手に点滴の針を刺させて下さい。」

ど、断り、了承されたのでいざ、血管確保!

腕を駆血帯で締め、浮き出た血管に点滴の針を刺します。

まさに針を刺したところで、血圧が高いせいで赤みがあったAさんの顔色が、蒼白へと変化します。

眼球は上転、明らかに意識がなくなっています。

車椅子に座ったまま血管確保をしていたのが悪かった?!いや、これは私一人じゃ対処できないヽ(;▽;)ノ


「田中さん(仮名)!!!先生!!!!」必死の声でつい数分前に病室を出た二人を呼びます。

そこからの怒涛の展開と言ったら。

ただ事ではない私の声に、田中さん(仮名)も先生も、他のナースも病室に駆けつけます。

すぐにAさんを車椅子からベッドへ移し、バイタルサインの確認。

意識もなく、血圧もあんなに高かったのに触れなくなっています。


「動脈瘤の破裂かも、家族に連絡して、揷管の準備して」

当直医が言ったのか、田中さん(仮名)が言ったのか、覚えていませんが、家族への連絡は他のナースがしてくれ、私は揷管の介助に。

心の中では、学生の時にオペ室での実習で、麻酔をかけられた患者さんにした揷管、つまり、緊急時ではない時の揷管の介助しかした事ないよ…
((((;゚Д゚)))))))

と思いつつ、準備をします。

揷管チューブにスタイレットと言う、チューブの形を整えるための棒?をセットする手も震えます。

どうしよう、Aさんどうなっちゃうんだろう…。

そんな事も思いながら、何だか現実ではないみたい。

無事に揷管の介助もでき、運良く急変直前に取った血管確保があり、血圧をあげるための薬を注入。

それでも血圧は触れず、心拍もほとんどない状態に。

心臓マッサージをはじめ、家族がくるまでなんとか持ちこたえられる様に頑張ります。

患者さんに心マ(心臓マッサージの略)をしたのは、この時が初めてでした。

私が何か見落としてこんな事になっちゃったのかな、今朝は昨日の嘔吐の事聴いても、"今日は大丈夫"ってニコニコしてたのに。

家族も、新しい病院に移って来てすぐにこんな急変しちゃうなんて、ショックだよな…。

先輩ナースや、先生と交代で心マしながら、家族を待ち、家族が到着した時点で、心拍も呼吸も戻らず、死亡宣告…。

病理解剖などはしていませんが、かなり縮瞳(瞳孔が小さく点のようになること)していたので、腹部ではなく、脳の未破裂動脈瘤が破裂したのだろう、と、当直医が言っていました。

新人ナースとしては、バタバタと先輩と先生に言われるままに動き、すべてが終わったあと腰が抜けるような感覚でした。

急変と言う、はじめて出会う場面そのものと、朝は元気だった患者さんがほんの数時間で亡くなってしまったショック。

今でも覚えています。


あれから何人もの患者さんの死を看取り、何人もの患者さんの急変に立ち会って、すっかり図太くなったナースまるは、今日もゆるゆると働いております。

また、思い出ばなしなどつらつらと。
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.02 2013 ナースのお仕事 comment0 trackback0

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まる

Author:まる
Disney大好き。TDR共通年パ持ち。
海外ドラマ大好き。CSI、CSI:NY、BONES、gleeとかいろいろ。基本はクライムサスペンス。あとミュージカル。
最近RWBYにはまっております。
英語学習中。学習中だけあってまだまだな英語力。

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